母親の直感と父親の願い

 スクールや発達・学習研究会に連絡してこられるのはほとんど母親の方です。
 先日もこんな事がありました。二月に出した冊子をお読みになられたお母さんが、「子どもを見てほしい」と言ってこられ、お会いする日にちを決定しました。そのあと数日してから、お父さんがお電話で「妻が先走ったことをしまして、予約は取り消します。」といったことをお話になられました。これまでも同じようなことがいくたびかありました。
 ここでは、なぜこのようなことがおこるのか考えてみたいと思います。といいましても結論はお分かりの方多いとは思いますが。お母さんとお父さんとでの見解がちがう第一の要因は、こういった軽度発達障害児は「見た目では解りにくい」といった特徴があることです。明らかな身体的特徴があるといった場合はだれの目にも明ですが、軽度発達障害児のもつ特徴は、特に幼児期においては「どことなくおかしい」「少しおくれているのかな」といった場合が多いのです。ですから、お父さんとしてみれば、「なんだこれぐらいのことはたいしたことじゃないじゃないか」という考えがさきにきてしまうということがあると思います。
 その第二の要因としては、お母さんとお父さんとの子どもさんと接する機会の違いではないかと思います。やはりお父さんとしては外で働いている時間が生活の大部分を占めており、お母さんと比べて子どもさんに直接むきあう機会が圧倒的に少ないといえます。また、気持ちの面でも、やはり子どもさんにむける気持ちの大きさはお父さんよりもお母さんの方が大きいというのが実情と思います。軽度発達障害児のもつ特徴は小さな特徴が積み重なってくることが多いので、よほど気をつけて観察していないと気がつかないことが多いのです。
 そして第三の要因は、お父さんの方が「我が子に障害がある」という思いにたいする抵抗感が強いのではないかと思えるのです。我が子には「こうあってほしい、こうでなくてはならない」という思いの方が先行して、子どもさんの小さな特徴を「見過ごす」「見ないふりをする」ということになってきているような気がします。
 それもこれも、軽度発達障害児のもつ特徴が軽微な場合が多いということから来るのではないと思っています。ただしざんねんなことに、お父さんの「願い」よりもお母さんの「直感」の方があたっていることが多いのも事実です。ここはお父さんも、「杞憂であること」を思いつつも、「もしや」という考えもおもちになることが必要かと思います。

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